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Category:脱毛

2021年5月14日
ウサギ梅毒

Treponemaparaluiscuniculiの感染が原因です。

本症は生殖器疾患であるが、肌門や顔面部に痴皮がみられる場合が多いです。

本症は人獣共通感染症ではないです。

感染経路は交尾感染、垂直感染であり、不顕性感染も多くみられます。

症状は鼻や口唇、眼験、外部生殖器の粘膜皮膚移行部から病変が始まり、最初は充血と浮腫がみられ、次に紅斑性の丘疹が出現し、表面に痴皮病変を形成します。

また、脱毛がみられることもあります。

本症例は、特徴的な臨床症状のみで仮診断し治療を開始することもあります。

抗体検査は、RPR(rapidplasmareagin)テストキットを用いることも可能です。

被検血清と反応させると、抗体が存在する場合に炭素粒子の凝集が生し、カード上で陽性像として肉眼で観察されます。

ただし、不顕性感染の個体も多いため、陽性の場合でも確定診断とはならないです。

治療

多くの症例ではクロラムフェニコールの投与で改善がみられます。

通常1~2週間で病変が消失するが、病変消失後2週間は投薬を継続したほうがよいです。治療を早期に中断すると再発しやすいです。

ペニシリンの投役与も有効であるが、腸内細菌が破壊される恐れもあります。

よって、筆者はほとんどの症例においてクロラムフェニコールを使用します。

主な鑑別診断

  • 耳ダニ
  • 接触性皮膚炎
  • 膿皮症
  • 皮膚糸状菌症など

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執筆者

水前寺公園ペットクリニック院長

うさぎの病院、水前寺公園ペットクリニック院長 中田至郎

学歴

  • 熊本市立桜山中学校 卒
  • 私立真和高等学校 卒
  • 麻布大学獣医学部獣医学科 卒
  • 熊本大学医学教育部博士課程 卒業(医学博士)

所属等

  • 熊本臨床獣医師研究会
  • 一般社団法人 日本獣医エキゾチック動物学会 理事
  • 九州エキゾチック動物臨床研究会 会長
  • 日本獣医皮膚科学会
  • 公益財団法人「人と動物の会」
  • 麻酔外科学会
  • エキゾチックペットセーバーインストラクター(資格団体:一般社団法人日本国際動物救命救急協会)
  • 鹿児島大学共同獣医学部付属動物病院パートナー病院

詳しい経歴はこちら

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