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Category:呼吸器疾患

2021年8月24日

ウイルス性出血性疾患(viralhaemorrhageicdisease:VHD)で、宿主特異性のカリシウイルスによって発症する病気があります。

臨床症状には呼吸促迫、チアノーゼ、腹囲膨満および便秘または下痢です。末期にはウサギは鼻出血を起こすことがあり、痙攣を呈することがありますが、単に昏睡状態となり死亡する場合もあります。ウサギによっては熱っぽくなり抑うつ状態を呈し、食欲低下と嗜眠がみられますが、病気の進行が速いので、これらのあいまいな症状は気づかれず、何頭かが死亡してはじめて流行の始まりに気づくことが多いです。VHDウイルスは

宿主の外でも、室温で10~19カ月生存できます。また靴や衣類に付着して運ばれたりすることもあり、野生のウサギが採食する場所で刈り取られた野草や牧草など、汚染された食物が感染源になる可能性もあります。

日本での発症例はまだないが、いつ入ってくるかわからないので、注意が必要です。なお、不活化するためには、4%ビルコンは有効です。1%水酸化ナトリウムや10%家庭用漂白剤も、消毒剤としては効果があります。

英国ではこのVHDのワクチンがあり、10週齢以上のウサギに1回接種年1回追加接種を行う。

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執筆者

水前寺公園ペットクリニック院長

うさぎの病院、水前寺公園ペットクリニック院長 中田至郎

学歴

  • 熊本市立桜山中学校 卒
  • 私立真和高等学校 卒
  • 麻布大学獣医学部獣医学科 卒
  • 熊本大学医学教育部博士課程 卒業(医学博士)

所属等

  • 熊本臨床獣医師研究会
  • 一般社団法人 日本獣医エキゾチック動物学会 理事
  • 九州エキゾチック動物臨床研究会 会長
  • 日本獣医皮膚科学会
  • 公益財団法人「人と動物の会」
  • 麻酔外科学会
  • エキゾチックペットセーバーインストラクター(資格団体:一般社団法人日本国際動物救命救急協会)
  • 鹿児島大学共同獣医学部付属動物病院パートナー病院

詳しい経歴はこちら

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