歯科関連膿瘍の診断1
Category:歯科関連腫瘍
2021年9月24日問診
犬·猫で飼い主が感じとる症状と違いがあることをあらかじめ認識しておく必要があります。
硬いものが食べられない、食べる物を落とす、左右の咀嚼の頻度、などの答えは得にくいと思います。
よって、歯牙疾患を引き起こす条件を問診することも大事です。
食餌内容として乾草の種類、量、ペレットの種類、量を記録し、生活習慣として、環境(ストレス要因)、柵噛みの有無、おもちゃの有無と形状を記録します。
視診
触診を好まないウサギも多いので、まず視診を行います。
ケージに入れたまま、または保定して顔や顎の左右対称性、腫服があるかを観察し、眼球の突出などをみます。
口角の唾液による汚れ、膿瘍特有の臭気も感じることができます。
また疼痛、違和感によるグルーミングによって汚れる前肢や全身の毛並も観察します。
触診
上顎膿瘍は、先に述べたように触診ではわかりにくいです。
症状が進行すると骨の変形、接痛の有無、硬さ、大きさに変化を生じ、ときに熱感をみます。
眼球突出は多くは片側性であり、押しても戻らない、下顎膿島では骨の変形が顕著にわかります。
膿瘍の硬さや大きさ、疼痛の有無をみます。
口腔内検査
不正唆合の有無、歯牙および歯肉の色を確認します。
可能であれば開口器で歯肉を押すことで膿瘍の排出を確認できます。
歯肉が脆弱である場合では、多量の出血に注意します。
動播菌、失活歯の有無を調べ、抜歯の対象となるか考慮します。