【特集】脱毛症を見極める!
Category:脱毛
2021年4月26日ウサギの脱毛は臨床上頻繁に遺遇します。ウサギは身体のほとんどが被毛で覆われており、かつよく皮膚が伸張するため、脱毛を含む皮膚疾患が見逃されるケースも多いです。
脱毛は二次的に生じることが多く.脱毛のみの治療を行っても改善がみられない場合もあります。さらに基礎疾患そのものが悪化している場合もみられるため、脱毛だけに目をとられず、脱毛を引き起こす基礎疾患を明らかにする必要があります。
ウサギの脱毛は、生理的な場合(非皮膚疾患)と、病的な場合(皮膚疾患)が存在する。
なかには生理的な脱毛を“皮膚疾患”と思う飼い主も存在し、我々獣医師も“皮膚疾患”と先入観をもって診察してしまう場合も多いと思われます。
今回、ウサギ特有の形態生態による脱毛について述べるとともに、脱毛を引き起こす疾患として、細菌性真菌性疾患、寄生虫疾患、腫揚性膿癌性疾患に分類し解説を行いたいと思います。
ウサギ特有の形態·生態による脱毛
ウサギは犬·猫などの動物と違い、特有の形態、生態を有します。
これにより、脱毛を伴う皮膚疾患が引き起こされることがあります。
それぞれについて解説を行いたいと思います。